『学研の大図鑑 世界の戦車・装甲車』 竹内昭監修

イラスト:高荷義之、平野光一、上田信、大西将美、岡田甫雄、小林源文、近藤正昭、清藤宏、中西立太

学習研究社 2003 流し読み A4 ハードカバー B 4200 A区立図書館 04/9/5

なんか対象年齢がよくわからない謎の図鑑。「学研の大図鑑シリーズ」は他に、「世界絶滅危機動物」「恐竜の時代」「JR前線・全駅舎東日本編」「危険・有毒生物」「日本産アリ全種図鑑」などがあるらしい。何か間違っているような気がするラインアップ。

写真は一切なくてすべてイラスト、田宮模型のプラモデルの箱に書いてあるようなイラストである。(アマゾン)それもそのはず、プラモ箱絵で有名な、高荷義之氏、平野光一氏、大西将美氏も描いている。それが延々陳列されている。これは結構好きだ。なるほど、写真を載せ出すと、アングルの違いやら、写真の質の違い、うるさい背景などで全体的デザインがちぐはぐになり、博物館的、百科辞典的な記述は難しいのだろう。アングルは斜め45度あるいは真横からの図。できれば両方載せて欲しいところ、というか真横からの図は物足りないから斜めからやって欲しかった。

だがこの本は戦車をただ陳列してみただけではない。数十頁を費やして、戦車とは何か、戦車の運転方法、運用法、懸架装置、などが解説されている。もちろん、イラスト入りだ。かなり高度な知識も掲載されていてあなどれない。トリビアを一発。「第一次大戦の戦車には   オスとメスがあった」 どうだろうか。

かなりマニアックな戦車も掲載されている。シュトゥルムティーガーとか。ティーガーの車体に38センチロケット砲を搭載してしまったこの兵器、たしか前線指揮官から、「こんなものを作るくらいならティーガーをよこせ」と怒られた兵器である。ドイツ兵器にはどうも決定的な設計思想というものに欠ける。アメリカ・ソ連を見ていると、やはり全部似ている。ドイツだけバラバラである。というようなことも、この図鑑を眺めているとよくわかってくる。これだけの資料を集めた労をいたわりたい。

お子様の健全な発育に欠かせない軍事教育!あなたのお子様が赤化しないためにご家庭に一冊!銃・ナイフ・戦車などなど、人を殺めるものはどこか美しい。

そういやロシア学校占拠事件でマスコミは「戦車が突入」とか報じているが、戦車じゃなくて装甲車なんじゃないの?曲がりなりにも人質救出だし、歩兵30人相手に主力戦車突っ込ませてもさあ。確証はないのだけれど。

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